ゴルフのマリガンとは ~ 米英では普通?日本で使っても大丈夫?

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マリガンとは、アメリカやイギリスでよく使われるゴルフのプライベートルールで、最初のショットが満足できないときに無罰で与えられるセカンドチャンス(打ち直し)のことです。主に1番ホールの第1打で適用されます。

日本にはあまり普及していない「マリガン」ですが、いったいどのようなルールで、その由来や使い方はどのようなものなのでしょうか。

目次

ゴルフにおけるマリガンの意味とは?

ゴルフには救済措置のルールが設けられていますが、ほとんどは救済をすることでペナルティが付加されます。

例えばティーショットがOBだった場合には、前の1打とペナルティの1打を加えて3打目として元の位置から打ち直します。また、池ポチャなどプレーの継続ができない場合は1打を加えて指示された位置で打つことができます。

ゴルフは本来カップに入るまであるがままの状態でプレーしなければなりませんが、このように救済を受けるために本来の打数以外にも1打を加えられるのがペナルティで、公式競技でもルール化されています。

しかし、プライベートのゴルフなどではペナルティなしで6インチプレースやOKパットなど独自のルールを使用する場合があります。マリガンも同様にペナルティなしで、ミスショットを帳消しにしてくれる究極の救済ルールです。ここでは、マリガンの由来や使い方について解説します。

マリガンの由来

ティーショットを打つアメリカ人ゴルファー

マリガンのルールはアメリカが発祥で日本に伝わってきたと言われています。このルールの名称は人の名前で、カナダ・モントリオールCCのディビット・マリガン氏と言われているのが有力な説です。

マリガン氏はホテルの経営者として毎日忙しく働いていました。いつもゴルフのスタートぎりぎりにやってきて急いでティーショットを打ちますが、必ずミスショットになってしまうため見かねた友人が「もう一度打てば」と言ったのがルール化されて、最初のティーショットの打ち直しをペナルティなしで認めたことが発端と伝えられています。

その後、このルールが「マリガン」と言う名前でアメリカ全土に広まりました。

マリガンの使い方

マリガンは正式なルールではなくプライベートのルールのため、競技などに使うことはできません。使い方は、マリガンはペナルティがない特殊なルールなのでラウンドのスタート前に同伴者全員の同意を得て決める必要があります。

マリガンを利用する場合のルールとしては、

  • 利用できるのは最初のティーショットのみや、ハーフごとに1回など回数と使い方を決める
  • マリガンを使う前に宣言する
  • 打ち直したボールをインプレーのボールにする
  • スロープレーにならないようにマナーを守る

このように同伴者にマリガンを使うことを宣言して、後続の組に迷惑がかからないような範囲で利用しましょう。

マリガンがよく使われている国は?

ゴルフは「ボールがあるがまま」の状態でプレーするのが基本ですが、公式にルール化されたものやプライベートで独自に使われている救済措置があります。

その中でもペナルティなしで打ち直しができる「マリガン」は究極の救済ルールと言えます。しかし、マリガンは使われている国と使われていない国があります。

マリガンがよく使われている国

ゴルフ発祥の国のイギリスはルールに厳格な国民性ですが、マリガンは使われています。ゴルフはゼネラルルールを大前提として娯楽や健康のために楽しんでいます。アメリカも娯楽として楽しまれており、マリガンは一般的です。アジアでは韓国でマリガンがよく使われています。

マリガンが使われない日本の特殊事情

日本人のゴルフスタイルは他の国にはない独自のルールがあります。日本人はスコアの良さを楽しみに感じるゴルファーが多いため、スコアアップに繋がる6インチプレースで打ちやすいライへのボールの移動やOB、池ポチャなどのミスショットをした時にはプレーイング4やプレーイング3の特設ティーが設定されています。

筆者が滞在しているタイのゴルフ場では池ポチャの際にはボールが池に入った横からプレーができるローカルルールを設けているゴルフ場はありますが、日本と同じような特設ティーはありませんし途中でボールを動かしません。

日本にはこのような独特のルールがある中で、何故マリガンは日本に普及しないのでしょうか、また、どのようにすれば上手に使えるのでしょうか。

日本でマリガンを使って大丈夫? 上手な使い方とは?

ゴルフのスコアカード

ミスショットを帳消しにするマリガンは公式のルールでは違反ですが、プライベートのゴルフで同伴者が同意すれば「このホールのティーショットはもう一度ペナルティなしで打ち直しができる」などと定めることができます。

マリガンの上手な使い方

マリガンはミスショットを帳消しにしてくれる究極のルールです。しかし、通常は利用できる回数の制限を設けるため、何度も使うことはできません。

マリガンが最も効果のある使い方はOBなどでペナルティがつく時と、ペナルティは無くても1打では脱出が困難な場所に打ち込んだ時です。どちらもマリガンを宣言すれば前の一打は帳消しになります。

マリガンを使用するときの注意点としては、打ち直す前の一打のボールを確認のためにプレーが遅くなるので、後続の組に迷惑がかからないようスピーディーなプレーを心がけることが必要です。

マリンガンを使って楽しくプレー

ゴルフは緊張感の中でプレーができる楽しいスポーツです。その日のスコアが悪くても難しい一打をナイスショットしたのはいつまでも記憶に残るのではないでしょうか。しかし、いつでもマリガンを使えると思ってプレーすると緊張感がなくなります。

そのため、マリガンはどこでも使えるのではなく朝イチのティーショットなど、当日のゴルフに慣れるために限定すると緊張感の中で楽しいゴルフが体験できます。

なぜマリガンが日本で普及しないのか

マリガンが普及しているアメリカは、レジャーや健康のために楽しむ意識が強く、ゴルフ場も日本ほど混雑していません。コースでは2人乗りのカートを利用することが多いためスピ―ディーな移動ができます。また、スコアに執着するゴルファーも少ないため、マリンガンが使いやすい環境です。

一方、日本人はルールに厳格で、スコアに執着する傾向があります。日本のゴルフ場は混み合うことが多く、ローカルルールではプレーの進行を早めるために特設ティーが設けられて打ち直しはペナルティがさらに1打付加されて、無罰で6インチプレースができます。

このようなルールはゴルフ場のローカルルールやプライベートコンペなど仲間同士のルールとして利用されています。

ところがマリガンはOBなどのミスショットをしてもペナルティなしで打ち直せます。このような救済措置はスコアに不公平さが出てしまうと考えられているため、日本人には受け入れられないのではないでしょうか。

マリガンに関する参考書籍やビデオ

マリガンはとはゴルフだけでなく人生のやり直しに通じるものがあります。ここでは、マリガンに関する書籍やビデオについて紹介します。

マリガンという名の贈り物

「マリガンという名の贈り物」の本の表紙とマリガンについて記載されたページ

全世界で1300万部のベストセラー「1分間マネジャー」の著者ケン・ブランチャードが執筆をした「マリガンという名の贈り物」は、マリガンを通じて得られた人生の再生物語です。

ビジネスで大きな成功をおさめたものの、私生活では問題を抱えている主人公がオールドゴルフコーチとの交流を通して人生が変わっていくストーリーです。この物語は、人生はマリガンと同じように失敗や過ちをしても、やり直して新しい生き方を見出せることを描いています。

日本のゴルフでは普及していない「マリガン」はペナルティなしにやり直しができる究極のルールです。日本の社会は一度過ちを犯すとやり直しが難しい風潮がありますが、このルールを通じて人生はやり直しができることを学ぶことができます。

マリガンを題材にしたYouTube動画

どちらも英語なので、お手数ですが日本語字幕が表示される設定にしてご覧ください。

Golf Tips : What Is a Mulligan in the Game of Golf?

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